名前が「か行」ではじまる男優・女優
賀川雪絵(かがわゆきえ・賀川ゆき絵)
1960年代から活躍する女優。ヤクザ映画、怪獣特撮映画、スケバン映画に出演。
第五作完結篇の冒頭近くで、広能組の若い組員が広島で飲んでいたスタンドバーのホステス。 松村を呼んだのが彼女。
梶芽衣子(かじめいこ)
テレビでは大江戸捜査網と寺内貫太郎一家で有名になったイメージが強いのかな。
私(管理人)にとっては、野良猫ロックと女囚さそりです。
もちろん曽根崎心中もよかったけど、お初の一面は第二作広島死闘篇にも見て取れるのです。
花よ綺麗とおだてられ、咲いてみせればすぐ散らされる、馬鹿なバカなぁ馬鹿な女の、うら~みぃ~いぶし~。女おんなぁ女なみだの、うら~みぃ~いぶし~。
みんな、
「梶芽衣子 全曲集」を聞こう!(すみません、
「梶芽衣子ベストコレクション」は持ってません)
仁義と同時期に公開された修羅雪姫の雪のような「生まれながらに宿命を背負った女」を演じさせて、梶芽衣子を超える女優はまだ出ていない。
新仁義なき戦い組長の首にも出演し、その不完全な筑豊弁(のイントネーション)は魅力的でした。
よく、柴咲コウに似ている、とか言う輩がいるが、間違ってはいけない。柴咲コウが梶芽衣子に似ているのだ(柴咲コウも素敵な女優さんですが…)。
タランティーノのキル・ビルで、「修羅の花」が流れた時にはびっくりしたが、エンディングでの「怨み節」にはもう笑ってしまった。
日本公演での舞台挨拶の際にタランティーノが出した来日の条件が「梶芽衣子と二人きりで会いたい」だったと。爆。
片桐竜次(かたぎりりゅうじ)
1970年頃から活躍する俳優。ピラニア軍団に所属。
二歳年下で同郷の松田優作との共演が多かった。
仁義シリーズでは、新仁義も含めて全8作の内、第四作頂上作戦以外の7作品に出演。
加藤武(かとうたけし)
1950年代から様々な映画、テレビドラマに脇役として登場する俳優。
金田一耕助シリーズの警部役が有名か。
本シリーズで演じた打本昇は、金子信雄の山守義男と双璧をなすズルイ人物。
打本昇の存在が、仁義シリーズの物語の深みを増したのは間違いない。
ご本人も気に入った役だったらしい。
加藤嘉(かとうよし)
1950年頃から1980年代後期まで活躍した、日本を代表する名脇役。
山田五十鈴と婚姻関係にあった。
ヤクザ史上、最高のキレ者である大友勝利の父親として第二作広島死闘篇に登場。 義理を重んじる昔かたぎのテキ屋の親分を演じた。
金子信雄(かねこのぶお)
東ちづるや大桃美代子がアシスタントを務めた料理番組「金子信雄の楽しい夕食」では、半分酔っ払って、ロレつがまわらないなんてことがあって面白かった。
日本映画を代表するあらゆる監督の作品に出演した俳優。
たぶん、金子信雄がいなかったら仁義なき戦いの評価は今と違った形になっていたと思う。
あの演技に触発されて、他の役者さんもとことんやった、なんて面もあったのではないだろうか。
脚本家の笠原和夫は第一作(特に金子信雄が演じた山守)を見て、深作欣二監督に文句を言ったらしい「あんな親分、おるわけない」。
唐沢民賢(からさわみんけん)
1960年頃から映画、テレビドラマで活躍する俳優。
本シリーズでは役名の無い記者と警察官を演じている。
川谷拓三(かわたにたくぞう)
鶴田浩二の付き人から始まり、死ぬ前には名バイプレイヤーと呼ばれた俳優。 ピラニア軍団設立メンバー。
世間的には第三作代理戦争での西条役で日の目を見ることになったと思われており、ご本人もポスターに自分の名前が初めて載ったのが嬉しかったと言われているが、当時の東映作品専門の上映館に足繁く通っていた私(管理人)は、既に拓ボンには目を付けていた。
もちろん名前は知らなかったが、妙に印象に残る脇役だったのだ。
私だけじゃなく、多くの東映ファンがそうだったように思う。
例えば第二作広島死闘篇で山城新伍の横に立っている拓ボンがちょっと全面に出てきた場面で、劇場内には笑いが起こったし、観客の誰かが拓ボンについて何かを言っていたのを記憶している(内容は聞こえなかったのか忘れてしまったのか不明)。
情けない西条という役もそれなりに良かったけど、チバちゃんに射撃の的にされていた役の方が個人的には好きだ。
私が思う拓ボンのベスト演技は県警対組織暴力での取調室のシーン。 テレビで菅原文太を特集した番組があり、その中でこのシーンのメイキングが流れた。面白すぎ~。
川地民夫(かわちたみお)
1960年頃から活躍する俳優。
若い頃の主演作よりも、脇役を演じるようになってからの数々の名演が光る。
菅原文太とのまむしの兄弟シリーズは、本当に面白かった。
鶴田浩二や高倉健が絶対にできない、少しだけリアルな(リアルでもないか)ヤクザの世界をハチャメチャに見せてくれた。
毎回、決まりきったパターンで、いつも生き残って最後には逮捕される兄弟のストーリーについて、もっと評価されてもいいのではないか。
まむしの兄弟がなかったら、ブルースブラザーズも傷だらけの天使もあり得ない。
だけど悪名があったからこそ、まむしの兄弟があった、という意見に反論はできない(笑)。
第一作で演じた神原はそれなりに重要な役だが、はじけ方が足りない。 もっとうまくやれたのではないか、残念。
北大路欣也(きたおおじきんや)
あえて説明はしない。
山中正治と松村保、ずるい。
木村俊恵(きむらとしえ)
わずか数本の映画にしか出演していない女優。
最後の作品となったシリーズ第四作頂上作戦が封切られた半年後に死去。享年、39歳。
亭主である山守とタッグを組んでの超絶演技。ある意味、山守以上に山守っぽい、という見方はおかしいだろうか。
黒沢年男(くろさわとしお・黒沢年雄)
1960年代から活躍する俳優、歌手。
代表作はテレビのザ・ハングマンか。
第四作頂上作戦で、拳銃を改造している役はなんとなく「地味だな~」と思った記憶がある(管理人)。
小池朝雄(こいけあさお)
1950年代から舞台を初め、映画、テレビドラマ、海外作品の吹き替え等で活躍した名優。 仁義の少し前に放送が始まった刑事コロンボの吹き替えは代表作。
第一作でナレーションを務め、第二作広島死闘篇と第四作頂上作戦に出演。第二作では北大路欣也に、第四作では志賀勝に殺される。
考えてみると、どちらも理不尽な殺され方だ。合掌。
小林旭(こばやしあきら)
日活黄金時代を石原裕次郎とともに支えた大スター。
裕次郎より稼いでもギャラは裕次郎より低かった(らしい)。
山口組三代目田岡一雄に頼まれ美空ひばりと結婚し、二年後にまた田岡一雄に頼まれ、離婚した。
当時、私(管理人)には「過去の人」的イメージが強く、第三作代理戦争に登場した際には、東映ヤクザ映画には馴染まない配役だなぁなんて思っていた。
それがどうだ、理性派ヤクザの象徴ともいえる眼鏡をかけての広能とのやり取り、しびれました。
本シリーズ一番の大物感を醸し出す人物は、武田明に決まりです。
「昔の名前で出ています」は 36 歳の時。シブ過ぎだろ!
小林稔侍(こばやしねんじ)
1960年代から活躍する俳優。
数多くの東映映画に出演していたが、いつ頃から有名になったのか記憶がはっきりしない。
私が覚えている印象的な役は(セリフはなかったけど)、高倉健の1978年の作品冬の華。
小林稔侍の演技は、いい意味でも悪い意味でも、若い頃から全然、変わっていないように思える。
小松方正(こまつほうせい)
1960年頃から活躍する日本映画界を代表する名脇役。
ゲバゲバ、ッピー!